『サイレントヒルf』が描く心理的・超自然的ホラーの融合

著者: Brooklyn Dec 30,2025

Silent Hill f Merges Psychological and Supernatural Horror Like “Salad Dressing”

脚本家・竜騎士07は、『サイレントヒルf』におけるホラーを、心理的恐怖と超自然的恐怖を混ぜ合わせた重層的な「サラダドレッシング」に例えました。本作の1960年代日本の舞台設定や開発の道のりについて、さらに詳しく見ていきましょう。

『サイレントヒルf』は過去作のホラー要素を層状に重ねていく

心理的&超自然的ホラーが「サラダドレッシング」のように融合

Silent Hill f Merges Psychological and Supernatural Horror Like “Salad Dressing”

コナミが『サイレントヒル: ダウンプア』(2012年)以来、10年以上ぶりに発表するメインシリーズ最新作『サイレントヒルf』は、Anime Expo 2025で詳細が明かされました。脚本家の竜騎士07は、岡本基理プロデューサーや作曲家・山岡晃氏とともに、本作の物語の展開を「サラダドレッシング」に例えました。

この比喩についてさらに詳しく説明する中で、竜騎士07は、1つのテーマを中心に据えた物語において、心理的要素と超自然的要素が「油と酢のように」混ざり合うと語りました。最初は一体化している両者が、プロットが進むにつれて徐々に分離していくというのです。「異なる視点から見れば、これは単なる恐怖の物語ではなく、悲しみと愛の物語でもある」と脚本家は述べ、プレイヤーが深く考えるためのテーマを提供することを示唆しました。

Silent Hill f Merges Psychological and Supernatural Horror Like “Salad Dressing”

パネルディスカッションでは、岡本基理プロデューサーが、『サイレントヒルf』は「100%純粋な和風ホラー」を体現するゲームを作るという目標から生まれたと語りました。オリジナルシリーズが西洋と日本のホラーを巧みに融合させていた一方で、その日本の要素は時とともに薄れていったという彼の観察を踏まえ、ファミ通のレポートによれば、この文化的なルーツへの回帰を強く望むファンの声が本プロジェクトを大きく形作ったようです。

このビジョンに基づき、本作はフランチャイズの典型的なアメリカの舞台から大きくかけ離れ、1960年代昭和の日本の町「海老須ヶ丘」を舞台に繰り広げられます。急速な近代化、社会的な緊張、戦後の不安が渦巻くこの時代背景と、それに見合うような孤立や衰退を経験した町との類似点を多くのファンが指摘しています。これらの要素を考慮すると、『サイレントヒルf』がシリーズの心理的な核心を継承しつつ、複雑な文化的緊張を孕んだ時代の深層に分け入っていることは明らかです。

『サイレントヒルf』は、9月25日にPS5、Xbox Series X/S、PCで発売されます。デジタルデラックスエディションを購入すると、9月23日から早期アクセスが可能です。最新情報については、以下の関連記事をご確認ください!